2016年01月

腎臓が悪くなったら

犬・猫では、
慢性腎臓病は多い疾患の1つです。


腎臓は、
体内の水分の調節以外に、
体内にたまった老廃物を排泄したり
ミネラルなどの調節や血圧の調節
など多くの仕事をしています。


高齢や毒物の摂取、
尿路結石などが原因で
腎臓がうまく働けなくなります。


1度、悪くなった腎臓は
良くなることはできません・・・



悪化しないようにしていくことが
治療の中心になります


腎臓が悪くなって、
まず気づく症状は、
水をたくさん飲んで、たくさん尿をするようになります。


その時期を過ぎると
食欲が減ったり、嘔吐をするようになります。
(尿毒症)


腎臓を悪化させないための治療で
最も効果があるのは
リン(ミネラルの1つ)の制限です。


動物病院で扱っている犬・猫用の療法フードでは
腎臓食=リン制限食です。


食欲が減ってからでは、
なかなかフードを変更するのが難しいです・・・。


腎臓の悪くなり始めを
健康診断で早期に見つけて
フードを切り替えてあげましょう!



その判断は動物病院で獣医師と相談して決めてください


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猫の風邪


前回、猫の『鼻風邪』について少し触れたので
今回は少し詳しく


猫の『鼻風邪』の原因ウイルスは主に2つ。


1つは『猫ヘルペスウイルス』


症状は、いわゆる風邪の症状ですが、
涙が多くなったり、結膜炎を起こしたり
目の症状が多いのが特徴
です。


このウイルスの厄介なところは
1度、感染すると体に潜んでしまう(潜伏せんぷく感染)ことです。


何かのきっかけで免疫力が低下すると
ウイルスが活動し始めます・・・。


猫が苦手な冬に多くなるのは
このことが原因です。


治療はインターフェロンの注射や点眼で、
食欲がない場合などは点滴をしたりします


もう1つは『猫カリシウイルス』


これも風邪の症状ですが、
ヨダレがたくさん出たり、口内炎や舌に潰瘍ができたりと
口の中にでる症状が特徴
です。


猫の舌のザラザラ部分がないことがあります。
これは以前に潰瘍ができたことが原因です。
(怪我のこともありますが)


治療はインターフェロンに加え、
口の中が痛くて食べないことが多いので
消炎鎮痛剤の注射や点滴をします


どちらもワクチンがあります。
室内の猫も網戸越しに感染することもあるので
ワクチン接種を受けましょう


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我が家の猫は完全室内飼いですが、
もちろんワクチン接種を受けています






猫ちゃんは冬が苦手!!


暖冬といっても、寒いですね


最近、体調を崩すネコちゃんが多いです
猫は冬が苦手です


冬に多い猫の病気は


① 下部尿路疾患(かぶにょうろしっかん)
  膀胱炎や尿が出なくなる病気


② 鼻気管炎(びきかんえん)
  いわゆる『鼻風邪』


年末から急に増えてきました


それぞれの病気の説明は、また今度しますが
どちらも重くなると命にかかわります


① 頻尿などよくトイレに行くけど出ていない様子の場合は、
  気づいた日に動物病院に連れて行きましょう


② 鼻が詰まったり、黄色の鼻水がでます。
   喉が枯れたり、息苦しそうな様子がみられます。


  猫は食べ物の臭いが分からないと食べない動物です
  なので風邪で鼻が詰まると、臭いが嗅げないので食欲が減ります
  食べないと体力が落ちます・・・。


ネコちゃんは病院嫌いの子も多いですが、
早めの対処のほうが通院も減りますので
気づいたらすぐに動物病院に連れて行ってください


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2016年もよろしくお願いします!


明けましておめでとうございます  


今年も獣医師として、1人の飼い主として知ってほしいことを書いていきますので
よろしくお願いします。


さくらペットクリニックの近況は
さくらペットクリニックのホームページsakurapet.comや 
さくらペットクリニックのFacebookに載せていきますので
そちらもよろしくお願いします 

 
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